学校長挨拶

学校長挨拶

 

北海道釧路東高等学校長 汐 川 裕 彦


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 本校は、昭和53年(1978年)に開校し、本年46年目を迎えます。所在する釧路町は、大正9年旧釧路町 (現釧路市)から分村、その後、昭和30年に昆布森村と合併し、新「釧路村」となり、昭和55年の町制施行により釧路町となりました。原始時代からの歴史を刻む釧路湿原と青く広がる太平洋に面した自然の豊かさを活かしつつ、国道沿いには郊外型商業施設が立ち並び、自然と住民生活の共存を目指しています。そうした自然と街とが共生する魅力溢れる地域釧路町で、唯一の道立高校が釧路東高校です。

 これまで、8,500名を越える卒業生が、地元釧路はもとより、全道、全国で活躍しており、中でも、平成25年(2013年)に直木賞を受賞し、その後も多くの作品を世に送り出している作家の桜木紫乃さんや、女子アイスホッケー日本代表として、令和4年(2022年)2月に開催された北京オリンピックを含め冬季オリンピック3大会連出場を果たしている小西あかねさん(ゴールキーパーとして活躍)は、生徒や卒業生、本校関係者に喜びと元気を与えてくれる大きな存在となっています。内閣府のホームページに「2005(平成17)年の国勢調査結果では、2005年10月1日現在の総人口は、1億2,776万8千人で、前年(2004年)10月1日現在の推計人口(1億2,779万人)を2万2千人下回っていることが判明した。10月1日現在の人口が前年を下回ったのは、第2次世界大戦後初めてのことであり、わが国が『人口減少社会』に突入したことが明確となった。」とあります。人口減少の問題は、当然ながら未来を担うべき人材がどんどん不足していく、日本全体の将来にかかわる問題となっています。そのため、Society5.0と呼ばれる情報技術が劇的に進展し社会システムを変革していく現代において、「誰一人取り残さない」デジタル化の推進等、すべての国民が活躍し社会全体を支えていくために必要な学びが求められています。こうした中、高等学校でも新しい学習指導要領に基づいた学びがスタートしました。本校では、すべての生徒一人ひとりに寄り添い、向き合いながら、学校生活の悩みや進路に関する相談への対応はもとより生徒の個性の把握や発揮に取り組み、これからの社会でウェルビーイングを実現していくために必要な、コミュニケーション能力や豊かな人間性・社会性を育成することを目指して取組を進めています。具体的には、学校設定科目「ベーシックスタディ」をはじめ生徒の実態に合わせた丁寧な授業を通した確かな学力の育成、生徒会やボランティア局を中心とした校内外におけるボランティア活動を通した公共心の育成、PTAや同窓会、さらには釧路町や関係の機関等の協力による講演会や談話会、模擬面接などを通した生徒個々の自己理解や自己実現、進路実現に取り組んでいます。

 しかしながら、コロナ禍を経て、いっそう予測不可能な社会の変化により、学校を取り巻く様々な課題が山積しています。本校は、教職員一丸となって努力することはもちろんのこと、御家庭の皆さまや地域の方々、関係機関の方々とも協働しながら、より多くの方々に教育活動へ参画していただき、チーム釧路東校を構築して、課題解決に取り組んでいきたいと考えています。そして、なによりも生徒を主人公に生徒の主体性を引き出しながら、信頼される魅力ある学校づくりを目指して、教育活動の充実に努めてまいります。 本校の教育活動に対するますますの御理解と御支援をよろしくお願い申し上げます。